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化繊の肌への刺激

アトピーや肌荒れがあると着る物の素材にも拘りたいですよね。

以前も化繊だから必ずしも悪い訳ではないという事には触れましたが、化繊の何が悪いと言われているのかを考えてみた事はあるでしょうか?

今回は化繊の衣服のメリットとデメリットを素材的にアトピーに関係ある部分も無い部分も含めて考察してみます。

化繊のメリット

耐久性が高い事

化繊はシワになりにくくて引っ張った時の破断強度も高くその強度も長持ちしやすい。よく学校の制服等でも使われている理由の一つですね。

虫食いが少ない事。普段から使用して洗濯やクリーニングを行う物であれば当然虫食いは少なくなりますが、普段あまり着用しない礼服等や久々に着ようと思ったスーツは、いざ使おうと思うと虫食いがあったりする事がありますが、棍棒(ウールにポリエステルやポリウレタンの繊維を撚り合わせて作った素材)や化繊100%の素材だと極端に虫食いは減ります。

乾きやすい事

化繊は繊維そのものの表面がツルツルしていて水分を吸収しにくい素材なので多少の汗や水分であればすぐに乾いてしまいます。水分を吸収する性能を吸湿性と言うんですが、吸湿性が低い事で乾燥が早くなります。

化繊のデメリット

硬い事。化繊は綿素材に比べると丈夫ではあるんですが、繊維そのものが硬いので毛羽立ったりするとその繊維の先端が肌を刺激してチクチクしてしまいます。

通気性が悪い

これはある意味メリットにもなり得るんですが、綿やシルク等の天然由来の繊維は製造する際に糸の太さを整えて番手と呼ばれる単位で分けられるんです。しかし、素材の性質上どうしても完璧に太さを均一にする事が難しくなって編み込んだり織った時にほんの少しだけ隙間ができます。その点、化繊は糸の太さが均一なので隙間が少ない状態で編み込めます。

なので、ウインドブレーカーやブルゾンみたいなアウターで使われる事が多かったんですが、インナーで使うと蒸れやすくなって肌にはあまり良くありません。

熱に弱い

体温でどうこうってことはないんですが、アイロンをかけたりするとテカりが出たり酷い場合は繊維が柔らかくなって敗れたりします。学生服のズボンのお尻がテカるのも摩擦と体重でアイロンをかけた状態に近い事から起こる事ですね。

静電気を帯びやすい

化繊は静電気を帯び易い素材なので、ホコリを引きつけやすかったり静電気で肌にさわさわした感触・・・「さわさわ」って表現おかしいかな?(^^;; が、あって痒みの原因になったり不快感を感じる人も居ます。

衣料品の上手な扱い方

どうしてもアトピーの症状のある状態だと着る衣服は綿100%じゃないと・・・みたいな考え方になってしまいますよね。

実際僕もアトピーの症状が無い今でも結構気にします。

僕がやっているのはレイヤード(重ね着)です。

僕はバンドをやっていた事もあり、今でもバンドTが好きでよく着るんですが、シルクスクリーンやアクリル系のプリントがあったりすると通気性も悪くなります。

なので、綿100%のTシャツか肌着を着てからその上に好きなTシャツを着たり更にその上に化繊のジャケットやアウターを着る様にしています。

これでかなり肌への刺激は少なくなりますし、好きなイメージの服を着る事もできます。

ですが、どの衣料品でも劣化してくると毛羽立って繊維の先端が肌に触れると刺激になります。綿素材であれば繊維が柔らかいのでチクチクした刺激は少ないですが、刺激はあります。

極力繊維が傷つかない様に肌着も洗濯ネットに入れて洗濯する等の工夫をすると繊維が破断してチクチクしにくくなる・・・様な気はしているので僕はやっています(^^;;

要は、肌に触れる部分に刺激のある素材を使わない事が大前提です。

肌着やTシャツのタグも化繊で結構チクチクする事があるので、切っても構わない場合は切り取ってから着用すると良いっていうのは結構よく聞く話ではないでしょうか?

もちろん、大切な思い出のある服のタグを切りたくないなぁ・・・っていう場合はタグが直接肌に触れない様にするというのも一つの手です。

アトピーだってお洒落したい!でも、デザインとシルエットが気に入った服は化繊なんだよなぁ・・・って思う事は多々あると思います。

あまり深刻になり過ぎず、できる範囲からお洒落を楽しんで余計なストレスを溜めない事も大切です。

まとめ

アトピーの症状が激しくて毎日辛かった頃、結構気にしていたのは何かにつけて綿素材しか選べない事でした。

厳密に言うと選べないんじゃなくて選ばなかった。と言うのが正解かもしれません。

今でも肌着だけは極力綿100%の物を選んで購入していますが、肌着ならどこでも安く手に入りますし、特に冬は重ね着する事で肌の乾燥も防げます。

内側に綿素材の肌着、好きなTシャツ、シャツ、ジャケット、コートorブルゾン。みたいな順番でアウターに近付くにつれて化繊を選ぶのは熱効率的にも保湿効果的にも効果があります。

化繊に極端に反応してしまうのは当然わかりますが、少し目線を変えてみてなんでダメなんかな?って考えてみると着たい服も選びやすくなるかもしれません。